由良町出身でプロサッカー選手として世界で活躍した直川公俊さん(28)=フランス・パリ在住=が28日までに、 アフリカ・カメルーンサッカーリーグの2012シーズン優勝クラブ、 ユニオン・ドゥアラからオファーを受けた。 正式に契約を交わせば2007年以来6年ぶりにカメルーンでのプレー復帰となる。 ユニオン・ドゥアラは2月からのアフリカチャンピオンズリーグへの出場を決めており、 直川さんの活躍に注目が集まっている。
 直川さんは小学4年から地元由良FCでサッカーをはじめ、 立正大淞南高校時代は全国高校サッカー選手権に出場。 静岡産業大に進学したが、 サッカー部には所属せず、 単身で海外でのサッカー修行に出た。 イタリアやブラジルなど世界を渡り歩き、 2004年1月にはポーランド1部リーグのグールニク・ザブジェと契約。 その後もルーマニア、 フランスなどを経て2007年1月からカメルーン1部の強豪キャノン・ヤウンデで約1年プレーした。 昨年、 現役を引退してからはカメルーンのサッカー組織 「ALIFE」 に所属し、 チャリティーマッチなどを企画する仕事に励んでいた中、 ことし6月、 同国で開催されたカメルーン代表―OBのチャリティーマッチに招待選手として出場。 観戦していたカメルーンリーグ2012シーズンの覇者・ユニオン・ドゥアラの会長の目に留まり、 知人を通じてオファーを受けたという。 ユニオン・ドゥアラはカメルーン覇者として、 2013アフリカチャンピオンズリーグに出場することが決まっている。 優勝すればFIFAクラブワールドカップにアフリカ代表としての出場権が得られ、 12月に日本で行われる決勝トーナメントに出場できる。 直川選手はこのチャンピオンズリーグ戦の要員として白羽の矢が立った。
 直川さんはすでに現役を退いていたが、 「以前からまた現役でやりたいと思っていましたし、 6月に行われたW杯予選の日本―オーストラリア戦をミスチルの桜井さんと一緒に観戦させてもらったとき、 試合後に歌でエールをもらい、 ますます現役復帰したい思いが強くなっていました。 そんな中でのオファーなので、 すごく前向きに考えています」 と気持ちはカメルーンを向いている。 現地行きは正式に契約が済んでからで、 現在はパリで地元のクラブチームなどでトレーニング中。 「しっかり体をつくって、 万全で臨みたい。 カメルーンでのプレーは久しぶりなので、 すごく楽しみ。 チャンピオンズリーグは2回目で、 前回は優勝できなかったので、 今度はリベンジして日本へ凱旋したい。 そして多くの子どもたちに、 頑張ればチャンスは広がることを知ってもらい、 日高地方の選手たちが夢を持つきっかけになれれば」 と胸を躍らせている。