印南町印南中学校(土井淳司校長)で16日、タブレット型パソコン「iPad(アイパッド)」を使った授業がスタートした。町の事業で、1人に1台ずつ与えての取り組みは全国でも先進的。本年度は同校2年生で試験実施し、効果があれば来年度以降に他校にも広げていく。
 授業は社会科で、インターネット検索機能や動画共有サイト「YouTube(ユーチューブ)」を使って、大阪について調査。生徒たちはインターネット上に公開されている国立図書館の「浪速名所図会」をみたり、ユーチューブで新大阪や宝塚、阪急うめだ本店などの動画を見て、昔と現在の大阪の様子を学んだ。生徒の中には初めて操作する子もいたが、タッチパネルでわかりやすくすぐにマスターしていた。インターネットは利用しているがタブレット型パソコンは初めてという坂口由夏さんは、 「操作も簡単で、すぐに調べられて便利。授業が楽しくなり、これからも楽しみです」と笑顔で話している。
 社会科のほか教材アプリなども活用し、すべての科目で利用。体育で自身のダンスを動画撮影したり、小テストの結果をデータ化して苦手分野を調べるなどの利用方法を検討している。アイパッド本体は学校で保管し、有害サイトは閲覧できないようフィルターを設定している。
 町の単独事業で、費用は生徒用、教員用など計46台で約500万円となっている。