全国警察柔道選手権大会が日本武道館で開かれ、 男子66㌔級に出場した美浜町吉原出身、 警視庁の三原弘士選手 (27) が3年ぶりの優勝を飾った。 1回戦から準決勝まで4試合はすべて優勢勝ち、 決勝も延長の末の旗判定となるなど、 強豪ぞろいのなか苦しみ抜いての栄冠。 これで10年連続10回目の講道館杯切符を獲得、 11月の大会では初の表彰台に期待が高まる。
 全国警察柔道選手権大会は各都道府県警から選抜された選手が出場、 試合はトーナメント形式で行い、 今回、 三原選手の66㌔級には33選手がエントリーした。 1回戦は福島の選手に得意の巴投げで技あり、 2回戦は大阪の選手が3つの指導をもらい、 3回戦は和歌山県警の選手に鮮やかな肩車で有効を奪って勝ち上がったが、 いずれも一本をとれない苦しい展開。 続く準決勝も埼玉の選手と延長戦となり、 これも有効による優勢勝ち。 決勝の相手は福岡県警のベテラン三村賢吾選手 (30) で、 5分間の本戦から3分間の延長戦でも決着がつかず、 旗判定の結果、 主審が三村選手、 副審2人が三原選手となり、 苦しみ抜いて3年ぶり2度目の優勝をつかんだ。
 全国警察柔道選手権は昨年、 東日本大震災のため中止となったが、 三原選手は平成21年度が初出場で優勝、 22年度は3位。 このほか、 過去には御坊中3年時に全国中学校柔道大会、 天理大4年時に全日本学生柔道体重別選手権大会で優勝しており、 今回の全国警察大会が4度目の日本一となった。
 今大会の優勝により、 11月11日の国内大会最高峰、 講道館杯全日本体重別選手権大会 (千葉ポートアリーナ) への出場権を獲得。 66㌔級にはロンドン五輪銅メダルの海老沼匡選手 (パーク24) をはじめ、 グランドスラムや世界選手権優勝経験者の森下純平選手 (筑波大4年)、 昨年の講道館杯を制した髙上智史選手 (日体大3年) らの出場が予想され、 三原選手は初出場で準決勝まで進んだ天理高校3年時 (5位) 以上の躍進、 初の表彰台が期待される。