みなべ町は沿岸部に位置する保育所・幼稚園、小中学校の4施設に防災用のライフジャケット計818着を配布することを決め、5日に開会した定例議会上程の補正予算に購入費を計上した。津波の災害から子どもたちの命を守ることが目的で、「南海大地震による大津波時に備えたい」としている。このほか防災関係では、東日本大震災の関係者から体験談を聞くため消防団を東北に派遣する旅費も計上した。
 南部幼稚園に102着、南部小学校に399着、南部中学校に252着、愛之園保育園に65着を配る。このうち南部幼稚園と南部小・中学校については県の補助金「学校防災力アップ」を活用し、購入費570万円のうち210万円が補助となる。愛之園保育園については45万5000円(県の補助16万2000円)の購入費を計上した。県の補助には以前の浸水想定が適用されるため南部保育所はエリア外となり、今回は見送られた。
 防災関係では消防団員を東日本大震災の被災地へ派遣することも提案。大震災の教訓を学び今後の防災活動に生かしていくことが目的で、11月下旬から12月上旬に班長以上の幹部団員43人を2回に分けて派遣する方針。日程は1泊2日か2泊3日のどちらかにする考えで、旅費500万円を上程。可決されれば訪問先など詳細を煮詰めていく。町では「被災地の消防団から直接体験談を聞き、東日本大震災の教訓を町の防災活動に生かしてもらいたい」と話している。