浴室から 「海が見える温泉」 として京阪神方面の観光客らにも人気が高い日高町方杭の町営温泉館 「海の里 みちしおの湯」 が3日午後、 入館者100万人を達成した。 平成12年6月1日のオープンから約12年3カ月での大台突破。 中善夫町長はメモリアルの入館者となった御坊市内の夫婦に豪華賞品を贈って祝福したほか、 これまでの多くの利用に感謝を示した上で一層のサービス向上を誓った。
 100万人目となったのは、市内藤田町吉田382―3、串本年男さん(72)、クスミさん(70)夫婦で、午後2時20分ごろに入館。中町長から入館券100枚とクエ料理フルコースペア招待券を受け取り、町のキャラクター、クエ太郎とクーコらと一緒にくすだま割りや記念撮影に快く応じた。
 串本さん夫婦はオープン数日後から2カ月に1回程度、同館を利用しているという常連客。「景色がよくて落ち着くし、少し塩分があるところもいい」と話す年男さんは、100万人目の入館者になったことに「全然知らなかったので本当にびっくり」としばらく目を丸くしたままだった。100枚の入館券を受け取ると「もっと来る回数を増やします」と笑顔を見せ、クエ料理の招待券は「夫婦で使います」と喜びを表していた。
 中町長は「100万人目のご来館を心待ちにしておりました。これも町内外の皆さまのおかげで、お礼を申し上げたい」と感謝の意を示し、「今後も楽しんでいただける、お越しいただけるようサービス向上に努めていきます」と述べた。
 同館ではこの日の大台突破を受けて10月を100万人達成記念イベント月間とする方針。入館者5000人(先着順)に記念タオルをプレゼントするほか、干物や黒竹民芸品、入浴券、米などが当たるガラガラ抽選会も開く。7月に応募を受け付けた「100万人達成日当てクイズ」の的中者発表も期間中に行う計画。クイズには879人の応募があり、「9月3日」の的中者34人の中から抽選で10人に入館券25枚と干物の詰め合わせをプレゼントする。
 同館はオープン2年目まで10万人の入館者があり、ここ数年は5、6万人の入り込みで落ち着いている。京阪神方面の利用も多く、町民の健康増進に加え、観光振興に一役買っている。