9月25日告示、30日投開票のみなべ町ダブル選挙の首長選で、2選を目指す現職小谷芳正氏(62)=筋=の後援会(辻村武文会長)は28日、徳蔵地内の元スーパーⅤショップ跡で事務所開きを行った。支持者ら約500人(主催者発表)が集まって選挙戦に向けて気勢を上げ、小谷氏は「防災対策の充実、1次産業の発展などに力を入れ、安心安全な町づくりを進めていきたい」と訴えた。
 小谷氏は目指す町づくりについて語り、まず防災面は「南海トラフの大地震が発生した場合、町に襲来する津波想定は以前は5・9㍍だったが、3月の内閣府の発表で2倍以上の14・8㍍とされた。沿岸部にある保育所など公共施設は早急に高台へ移転する必要がある。高台に公共施設があれば、一時避難場所にも使える。ソフト面では避難訓練が大事。避難路の整備も進めていきたい」とした。産業については「農業では梅のブランドの強化。漁業面では漁獲物を加工し、付加価値をつけて販売する『6次化』を進めていきたい。急速冷凍できるキャス冷凍施設の活用も検討し、新鮮な状態で市場に出荷できる体制を整えたい」と構想を披露し、「健康で長生きできる安心・安全な町づくりを進める」と決意を語った。
 辻村会長は「小谷氏は4年前に当選して以来、町発展のため日々努力してきた。今回も皆さんの思いを結集し、町全域に広めていこう」とあいさつした。来賓の下宏副知事、坂本登県議会議員、日高郡町村会長の畑中雅央由良町長、小川猛町議会議長も「町の発展のために頑張ってくれることを期待する」などと祝辞した。いまのところ小谷氏以外に立候補を表明している対抗馬はなく、独走状態となっている。