歌舞伎俳優、 中村福助さん (51) は25日、 日高川町道成寺を訪れ、 秀山祭九月大歌舞伎 (9月1日初日・25日千秋楽、 東京・新橋演舞場) の成功を祈願した。
 福助さんの道成寺訪問は、 平成18年2月の成功祈願以来6年ぶり。 母の雅子さん、 舞台で後見を務める長男の中村児太郎さん (18) とともに訪れた。 参道で行われた歓迎セレモニーでは、 道成寺観光振興会会長の石倉忠明さんの孫、 優心 (こころ) ちゃん、 紅海 (このみ) ちゃんから花束が贈られ、 「久しぶりに寄せていただいてうれしい。 機会があればまた道成寺で踊らせて下さい」 とあいさつ。 道成寺の小野俊成副住職の案内で本堂へ移動。 小野副住職は 「ますますの活躍を期待しています。 京鹿子娘道成寺の素晴らしさをお伝え下さい」 と述べ、 多くのファンらが見守る中、 成功を祈願。 小野副住職からお札とお守り、 証状が手渡された。 このあと縁起堂や宝佛殿など参拝した。 祈願後、 福助さんは 「公演へ心新たに気を引き締めました。 道成寺物を踊らせていただくことに喜びを感じ、 感謝しています。 道成寺は心のふるさとで、 初心に戻って大曲に挑ませていただくという原点。 昨年10月に他界した父、 中村芝翫 (しかん) をしのぶ公演で、 何としても成功させたい」 と意欲を見せ、 児太郎さんは 「父と同じ気持ちで舞台に挑みます。 私も娘道成寺を踊れるときがくればまたここを訪れたい」 と述べた。