紀州鉄道発展と存続の願い込めて。 日高地方を中心に全国の鉄道ファンでつくる紀州鉄道友の会(中西哲也会長)は、西御坊駅で立派な木製看板の設置や外壁のペンキ塗りなどのボランティアを行った。同駅は旧御坊町寺内町の玄関口にもなっているが、今回のボランティアで一層レトロ感たっぷりにリニューアルされ、寺内町観光推進にも一役買いそうだ。
 友の会は平成21年4月に発足。会員50人。これまでも駅の清掃活動を行ったり、前車両の「キハ」存続活動なども行ってきた。今回は会費を活用するとともに、会員の地元製材業者や瓦店、看板店、書道家などから協力を得て西御坊駅をリニューアル。駅の出入り口横にあるメーンの看板はスギでできており、大きさは縦170㌢、横45㌢、厚さ3㌢。「西御坊驛(えき)」「昭和6年開業」「贈紀州鉄道友の会」と揮毫されている。開業当初からそのままだった屋根も一部ふき替え、色あせていた外壁のトタンも黒っぽいレトロ感あふれる色に塗り直した。会員たちは「西御坊駅は寺内町観光でもよく利用されているし、紀州鉄道の終点ということで全国の鉄道ファンが写真を撮りにきている。もっともっと乗ってくれる人が増えれば」と期待している。
 こういったボランティアに対して紀州鉄道の髙﨑能紀社長は「木目もやさしいスギの白木は、御坊の人々のまっすぐな心を表しているよう。魂魄(こんぱく)を込めた文字には、御坊の人々の鉄道に対する深い愛情と友の会の熱い思いを感じます」と感謝。さらに「鉄道は人々の心や出会いをつなぐ架け橋。鉄道に人々は時の移ろいを重ねる。鉄道は人々の生活や文化を映し、語りかける。紀州鉄道は御坊市民がつくる文化そのもの」とし、「看板はこれからゆっくりと時を刻み、御坊の歴史をさらに刷り込みつつ厚みを増すことでしょう。大切に守り育てるとともに、皆さまの足として安全運転を心がけてまいります」と約束している。