日高川町議会台風12号災害の検証と復興に関する調査特別委員会(堀辰雄委員長)は23日に開き、委員会からの要請を受けて玉置俊久町長ら執行部全員が出席。昨年9月の台風12号時の対応について答え、避難勧告について玉置町長は昨年10月の一般質問の答弁同様に「タイミング的には遅かったと言わざるを得ない」とあらためて非を認め、「今後は避難勧告など避難情報をもっと早い時期に的確に伝えるようにする」と決意を示した。
 委員会では、 台風災害の検証と今後の対応へ、 町執行部の出席を要請。 台風襲来時や今後の対応など11項目で質問しており、 この日は執行部が台風襲来時の対応の2項目で回答した。
 このうち、 「椿山ダムから放流増加の連絡を受けたあと、 住民に避難の情報伝達を適切に十分にできたのか」 の質問に対して、 玉置町長は 「避難所開設をすべて確認したあとに避難勧告を発令した。 特に危険な地域については避難勧告発令以前に、 防災無線や区長・消防団員・職員らによる避難誘導など避難勧告同様の措置を講じていた」 と理解を求めた。 この回答に原孝文委員は 「水害への意識の低さ、 ダム神話、 防災計画の不備が災害対策本部の判断を遅らせ、 住民避難の遅れにもつながった」 と厳しく指摘。 林睦二委員は 「反省の言葉を聞けてよかった」 と評価した上で、 「多くの町民が避難情報が分かりにくかったと言っている。 暗闇のため避難が遅れ人命を失う原因になった。 今後は暗い時間帯を考慮に入れて早めの対応をしてほしい」 と訴えた。 これに対し、 松尾孝志副町長も玉置町長同様に 「水害に対しての認識が甘かった。 町の対応を反省している」 と頭を下げ、 「昨年の水害を教訓に、 的確な避難情報を早い段階で余裕をもって発令できる体制を構築しているところ。 川が氾濫しても被害を最小限にする防災体制にしている」 と現状の取り組みを報告した。 残り9項目の回答については次回 (日時未定) に持ち越した。
 県関係者を招いての勉強会も予定しているが、 日時は未定。 台風襲来時の椿山ダムの操作や今後の対応など13項目に対しての回答を求めている。