環境大臣が地域環境保全や環境美化に関して顕著な功績があった個人や団体をたたえる地域環境保全功労者表彰の受賞者が決まり、本年度は県内から日高高校(髙田晴美校長)と貴志川高校が選ばれた。日高高校は生物部の活動として野鳥観察を40年以上継続し、太陽光発電など新エネルギーの研究や森林土壌の調査などでも地域に貢献。29日、東京のグランドアーク半蔵門で細野豪志環境大臣による表彰が行われる。
 日高高校は創立3年目から、生物部の活動として野鳥観察を40年以上にわたり継続し、傷ついた鳥の保護活動や調査結果の市民への説明などを行った。平成19年には、文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定も受け、和歌山の豊かな自然を生かし、日高川の水質調査や印南町の特産真妻ワサビの辛味成分研究など、地域を題材とした課題研究や体験活動を積極的に行っていることが功績として認められた。
 このほか環境保全に関する取り組みは、校外研修の天神崎のナショナルトラスト運動の学習と生物観察、課題研究の日高川河口のハマボウの分布調査、科学クラブの風力発電や水質調査、エコスクール委員会の太陽光・風力発電装置の設置と学習利用などがある。
 今回の受賞について髙田校長は、「和歌山の豊かな自然を生かした活動を行い、生徒たちに地元の良さを感じ、誇りを持ってもらいたいです。さまざまな活動を行ってきた結果だと思います。これからも継続していきたいですね」と話している。