夢舞台へ王手――。 夏に横浜スタジアムで開催される第29回全日本少年軟式野球大会の近畿ブロック予選会1回戦2試合が17日、 御坊市民球場であり、 日高地方中学生選抜 「日高オールスターズ」 は第2試合で門真クレイジーボーイズ (大阪府) を3―0で破った。 オールスターズは主砲の先制打で波に乗り、 大石、 岡の2投手で完封リレー。 23日午前11時からみなべ町の千里ヶ丘球場で行われる次戦で竜王ジャガーズ (滋賀県) を下せば、 8年ぶり3回目の全国出場が決まる。
 日高オールスターズは初回1死から福田がバント安打で出塁すると、 2死後、 増田が左越え二塁打。 福田が俊足を飛ばして一塁から生還を果たし、 貴重な先制点を手に入れた。 勢いに乗るオールスターズは3回、 四球と犠打野選、 送りバントで1死二、 三塁と攻め、 福田が低めの難しいボールを見事スクイズ。 1点を追加し、 完全に主導権を握った。
 オールスターズは6回にも得点。 1死から寺坂が右中間突破の二塁打、 続く関本が左翼線へ痛烈にはじき返し、 寺坂を迎え入れてだめを押した。
 オールスターズの先発は県予選まで抑えとして活躍してきた大石。 4回まで、 打ち取った当たりが内外野の間に落ちるなど不運な安打も重なって毎回走者を背負う苦しいマウンドだったが、 決定打は与えなかった。
 1回無死、 3回1死ではいずれも一塁走者をけん制で刺すなどし、 5回3分の2を無失点と先発の役割を十二分に果たした。 6回2死一、 二塁から登板の2番手・岡はこのピンチを中飛で凌ぎ、 最終回は3人でピシャリ。 力のある速球が光り、 相手打線に反撃を許さなかった。
 オールスターズの山本尚貴監督は 「立ち上がりの先制点が大きかった。 その後もいいかたちで得点が取れ、 リズムに乗れた。 大石は調子が出ない中、 要所を抑えてくれ、 最後は岡がよく締めてくれた」 と会心の勝利を振り返り、 全国がかかる大一番へ向けては 「これまで通りプレーしてくれればいいと思う。 もう1回、 きょうのような試合をしたい」 と意気込みを語った。
 近畿予選会には6チームが参加。 3チームずつ2ゾーンに分かれて熱戦を展開し、 ゾーン優勝チームにそれぞれ横浜切符が与えられる。 23日は両ゾーンの決勝があり、 第1試合は午前9時プレーボール。 オールスターズは第2試合に登場する。