先日、ラジオを聴いていると人の脳に埋め込んだコンピューターチップからの発信でロボットアームを動かし、コップをつかんでストローで水を飲む動作に成功したというニュースがあった。仕組みはよく分からないが、頭の中で考えた動作が電気信号に変換されてロボットアームに伝わるようだ。実用化されれば、手足に障害があったり、事故で失くしたり、全身マヒになったりした人らへの活用が考えられる。
 それにしても日本の科学技術の進歩にはいつも驚かされる。ロボットといえばアニメ「鉄腕アトム」が有名だが、そんな人工知能を持ったロボットが誕生するのも遠い未来ではないような気もする。アニメの話ばかりになるが、アトムより現実的なのは「機動戦士ガンダム」。操縦士が中に乗り込みロボットを動かすという設定だが、いま東京のお台場で高さ約18㍍、設定通りの大きさのガンダムが登場し話題となっている。操縦して動かせるわけではないが、二足歩行ロボット「アシモ」などを開発する日本の科学技術なら、やろうと思えば本当のガンダムもつくれるだろう。
 そういえばガンダムシリーズの中に操縦士の感情がロボットに反映されるような機体もあったが、現実の話に目を向けると、脳からの信号をキャッチできるような受信装置が開発されれば、脳にチップを埋め込まずともロボットアームを動かすことができるかもしれない。その進化系がもはや自分が頭の中で考えたままに動くロボット。子どもっぽい発想ばかりで申し訳ないが、そんなロボットが開発されれば危険な場所での作業、例えば福島原発事故の現場などでも活用できる。軍事目的のロボットは言語道断だが、将来の可能性に大いに注目している。     (吉)