和歌山陸上競技協会の平成23年度栄章・記録章受章者が決まり、みなべAC(アスレチッククラブ)コーチの山下浩昭さん(47)=みなべ町東吉田=に指導者功績章が贈られた。大学陸上部員だったころから地元の中高生にアドバイスし、みなべAC発足後はコーチとして練習メニューを考えるなど、 25年にわたって選手育成に尽力している。贈呈式は、12日に紀三井寺公園陸上競技場で開かれた春季陸上競技選手権大会で行われた。
 指導者功績章は競技の振興や発展に貢献した人をたたえる章で、今回は県内で6人、 日高地方では山下さんだけ。
 山下さんは南部中学校に入ってから本格的に陸上を始め、 南部高校、 中京大学でも陸上部に所属。 中学は3種A、 高校では5種、 大学は10種競技が専門分野で、 短距離、 長距離、 跳躍とすべての能力を兼ねそろえた選手として中学時代は県で優勝など活躍してきた。 大学時代は夏休みなど長期休暇を利用しては地元の南部中や南部高を訪れ、 自身の練習も兼ねて選手を指導。 トレーニング方法や走り方などをアドバイスしてきた。 大学卒業後は帰郷し、 みなべ町役場に勤務しながらしばらくは社会人選手として競技を続け、 大会等に出る傍ら業務終了後の時間や土・日曜日を利用してジュニア選手を指導。 平成15年には南部ACの立ち上げにもかかわり、 コーチとして小学生を中心に育成に力を注いでいる。「子どもたちの体力向上や陸上の基礎をしっかり身につけてもらうのが狙いですが、 ミニハードルやフラフープ、 ゴム跳び、 鬼ごっこなど遊びを取り入れた練習で、 楽しく競技に親しんでもらうことを心がけています」とし、受章に際しては 「多くの皆さんの協力のおかげ。 全国大会に出場できるような選手を一人でも多く育て、 いつかはオリンピック選手を輩出できるよう、 これからも指導を続けていきたい」 と力を込めて話している。
 今回の表彰では、 このほか日高地方からみなべ町出身の大﨑かなさん(日高高卒、筑波大)が日本インカレハンマー投げで56㍍73の日本ジュニア新記録をたたきだしたことで勲功章と県記録章をダブル受章。印南町の新谷勇君(日高高卒)は近畿高校総体砲丸投げで15㍍59の記録を出し、県高校記録章を受章した。