県が平成20年度から進めてきた日高町比井地内、県道比井紀伊内原停車場線改良工事が大詰めを迎えている。ゴールデンウイークの行楽シーズンを前に新しい築地橋が完成し、架け替え期間中に通行止めだった同線が約半年ぶりに開通。残す工事は約80㍍区間の拡幅だけとなっており、8月下旬までには小坂~比井間の640㍍がすべて歩道付きの2車線道路に一新される。
 改良工事の区間は、㈱中村建設倉庫前付近から比井集落東、築地橋までの約640㍍。比井小学校や日高中学校、市内の高校へ通う児童、生徒の通学路だが、以前は4・5~5・0㍍ほどの幅員で1車線しかないうえ、見通しの悪い急カーブがあるなど交通のネックとなっていた。また近年は、平成12年6月にオープンした町営温泉館(方杭)への行楽客はじめ堺市立少年自然の家(小杭)へ向かう観光バスなど大型車の通行も多く、地元比井地区から十数年にわたり改良の要望が出されていた。
 県によると、改良工事では築地橋を含めて全線歩道付きの2車線、幅員9・25㍍に一新。平成20年度に着工、小坂側から工事を行い、順次完成した部分から新しい道路を通行できるようにしてきた。拡幅は山を切り崩しての工事が困難だったため、一部を除いて谷側へ広げた。築地橋は延長10・50㍍。昨年10月の着工から現場周辺を通行止めにし、工事を進めていた。新橋の架け替え期間中は産湯方面への迂回が必要だったため、春の行楽シーズンを前に待望の開通となった。
 総事業費は、4億9500万円。本年度は2000万円の予算がついており、残る工事の築地橋から小坂方面へ約80㍍区間の拡幅などが行われる。工期は8月20日となっている。