小学生のころ、 学校の放課後は友だちと遊んだり、 習字やそろばんへ行ったり。 家に帰ると祖母がおり、 おやつにうどんを食べていた記憶がある。
 先日、由良町の学童保育所を取材した。学童保育は仕事等で昼間保護者が家庭にいない小学生を対象に放課後や長期休みに保護者に代わって行う保育。 筆者が子どものころは知らなかったし、 両親のころは保育所もなかったそう。 インターネットで調べると、 始まったのは戦前。 戦後の高度経済成長期における女性の社会進出に伴う共働き家庭の増加や核家族化の進行で 「カギっ子」 といわれる子どもが増え、 学校外での児童の教育の受け皿として需要が高まり法制化された。 いまは少子化対策として子育て支援事業に位置付けられている。
 由良町の学童保育所に来ている児童は新学期になって3人。 聞くと隣の日高町では40人を超えており、 利用の少なさにPRを兼ねて取材した。 畑中雅央町長が1期目の公約として導入し、 ことし3年目。 認知度が低いとは思えず、 苦情を聞いたこともない。 利用がいいこと・悪いことという問題ではないが、 まちによる利用者数の差は不思議なもの。 個人的に分析すると地理的条件や地域性が関係していると思った。
 由良の住宅地はほとんどが広域の幹線道路から離れており、 住民は普段見かけない顔 (不審者) に敏感な印象を受ける。 加えて人の流入が少なく近所に顔見知りが多く、 核家族でも近くに親族が住んでいるケースがほとんど。 人口減少が続くなか、 地域ぐるみの教育がしやすい環境にあり、 学童保育所内外で地域住民が参画しての子育て支援もいいと思う。     (笑)