市内塩屋町南塩屋の県就農支援センターは6月から、 新規就農や県内農業法人等への就職を目指す離転職者を対象に、 新しい公共職業訓練 (農業科) の研修をスタートさせる。 野菜や花き、 果樹の栽培実習と講義のほか、 連日、 農家に出向いて農業の現場を学ぶ農家研修も。 同センターでは初の本格的な職業訓練コースで、 来年1月末まで8カ月にわたり実践的な訓練が行われる。  これまでも技術修得研修(7カ月で計35日間)、ウイークエンド農業塾農業入門コース(10日間)などがあったが、受講者はいずれも田舎暮らしの家庭菜園を目指すIターン者や実家に農地や施設等があるUターン就農者が中心。これらに加え、新しい公共職業訓練(農業科)は農地も設備もないようなまったくの素人を8カ月かけてプロに育成、県内で就農してもらうことを第一に、農業法人等に就職できる人材に育てることを目的としている。
 訓練は6月1日から始まり、毎週月~金曜の午前9時から午後4時まで、農業全般に関する講義と実習を行う。センターでは施設と露地の野菜、花、果樹を栽培しながら、7月に入ると農家に通い弟子の形で受け入れてもらい、現場の作業を体で学ぶ実習も。ほか、県が新たに購入したパイプハウス5棟の建設は研修生たちの手で行い、加工品開発などに関する講師を招いての特別講義もあり、職業としての農業の理論を学び、経験を積む。
 受講は、ハローワークに求職申し込みをし、県内での就農か農業法人等への就職を志していることなどが条件。定員15人。23日まで申し込みを受け付け、5月9日にハローワーク御坊で面接を行う。詳しくは就農支援センター℡23―3488。