平成23年の田辺市龍神村観光入り込み客数 (宿泊客・日帰り客) が前年比25・2%減となる44万5709人だったことが、 県のまとめで分かった。 台風12号の影響で9月以降に前年を大幅に下回ったのが要因。 県内の主要観光地7カ所 (和歌山市、 高野町、 龍神、 本宮、 白浜、 那智勝浦、 串本) でもすべて前年を下回り、 全体では計2761万7000人、 前年比10・9%減少となった。
 宿泊客は4万5982人で、 前年の5万7555人に比べ20・1%減。 日帰り客も39万9727人で、 25・7%減少となった。 宿泊客数をみると、 各月別の推移では、 台風12号襲来の9月の減少幅が特に大きく80・7%、 10月は49・2%、 11月は38・9%、 12月は19・1%といずれも前年を下回った。 9~12月の4カ月間の宿泊客数は9406人で、 前年の1万9121人から半減。 観光関係者らは 「災害後は復旧して通常通り運営していたが、 『まだ観光施設が十分に機能していないのではないか』 と思われる風評被害からも大きなダメージを受けた。 高野龍神スカイラインなどが大雨による道路の決壊で一時不通となったことも影響した」 と話している。
 県内主要観光地7カ所の合計2761万7000人の内訳は、 宿泊433万9000人 (前年比14・8%減)、 日帰り2327万8000人 (10・1%減) となった。 最も減少率が大きかったのは本宮で、 前年を35・3%下回った。 県は 「台風12号のほか、 3月の東日本大震災で観光などの自粛ムードが広がった影響も受けた」 と分析している。