今夏に神奈川県の横浜スタジアムで開催される第29回全日本少年軟式野球大会に向けての第8回日高地方予選が25日、日高川町の川辺若者広場で行われ、日高地方中学生選抜の日高オールスターズがクラブチームの和歌山Ⅲ(スリー)アローズを2―0で破って2年ぶりの県大会出場を決めた。オールスターズは2回と6回に1点ずつ得点し、中原、大石の2投手で完封リレー。スリーアローズは散発3安打と打線が沈黙、終盤のミスも痛かった。
日高オールスターズ
  0100010―2
  0000000―0
和歌山Ⅲアローズ
 オールスターズは2回1死から岡が左翼へ三塁打。続く関本が右前へはじき返し、待望の先制点を奪った。3回は無死から村中が左前打も後続が倒れ、5回にも死球と村中の左前打などでつくった1死一、三塁の好機を逸したが、6回に追加点。簡単に2死となったあと、関本の四球と代打・小池の死球で一、二塁と攻め、大石の平凡な内野フライが落球となる間に二走・関本が一気に本塁を陥れ、リードを2点に広げた。先発・中原は前日に10回3分の1を投げた疲れもものともせずに2回まで1四球のみの無安打投球。3回から5回までは1安打ずつ許したが要所を締め、伸びのある速球を武器に5イニングを散発3安打の無失点に封じた。6回からマウンドに上がった大石は力のある速球が光り、2イニングを3奪三振、無安打の好救援。オールスターズは守備陣も遊撃・岡﨑を中心に動きがよく、無失策の堅い守りで2投手をもり立てた。
 スリーアローズは3回2死から楠井が左前へ初安打。4回は坂本の左前打などで1死二塁としたが、あと一本が出なかった。5回は1死から西川が左前打もけん制で刺され、7回は4番からの打順で三者凡退に終わった。
 オールスターズは2年ぶり6回目の勝利。山本尚貴監督は「中原は昨日も投げている中、よく踏ん張ってくれたし、バックもよく助けてくれた」と試合を振り返り、県大会へ向けては「きょうは打席でまだ硬さがあった。体調管理に気をつけ、もう少し状況に応じた打撃ができるように練習していきたい」と課題を口にした。一方、2年連続の白星を逃したスリーアローズの濵﨑正人監督は「ミスを少なくするのがうちの持ち味なのに、守備のミスが出たら勝てない」と終盤の思わぬ失点を悔やみ、「あと一つのアウトをしっかりと取れるように立て直していきたい」と話していた。
 県大会は4月14、15の両日に和歌山市の和歌山東公園市民球場であり、県内各地方代表の8チームがトーナメントで激突。優勝チームが近畿大会へ進出する。オールスターズの初戦は14日午前11時プレーボールで、有田代表と対戦する。