みなべ町は来年度予算に、 老朽化が進んでいる清川保育所園舎改築工事の設計費用を計上した。 新園舎は現在の場所に建設する考えで、 工事期間中の仮園舎については 「清川球場に隣接する老人憩いの家 『きらく園』 を使ってはどうか」 という声もある。 担当の住民環境課は 「耐震性の問題もある。 できるだけ早く着工し、 保育環境の充実を図りたい」 と話している。
 清川保育所は清川中学校の西隣に位置し、 木造平屋建て約300平方㍍。 保育室3室、 事務室、 調理室などがある。 昭和44年に建築され、 43年が経過して全体的に老朽化が進行。 これまでにも改修工事を行ってきたが、 大地震が発生した場合などには倒壊の危険性も懸念されている。 住民らからは建て替えを望む声が上がっており、 地元の関係者13人で組織する 「清川保育所検討委員会」 を立ち上げて検討した結果、 「建て替えが望ましい。 24年度予算に設計費を計上してもらえないか」 という意見が大半を占めていた。 隣の高城保育所との統合という選択肢もあったが、 「通園距離が問題」 「地元に保育施設がなくなると地元に残る若者が少なくなり、 過疎化が進行する」 などと否定的な意見が多かった。
 町では地元の要望を受け、 開会中の当初議会一般会計予算に実施設計業務委託費800万円を上程。 16日に可決した。 施設の具体的な内容については白紙だが、 保育所関係者からは 「現在地が日当たりもよく、 水害や山津波の災害にも強い」 と現在地に建て替えを望み、 工事期間中の仮園舎については 「老人憩いの家 『きらく園』 を代用することもできる」 という声があり、 担当課で検討を進めている。