全国で初めて議員報酬に成果主義を導入した熊本県五木村議会のニュースが、報道されていた。2年目の評価結果について議員の氏名と評価理由を公表する方針との内容だった。議員に成果主義とはどんな制度か。少し調べてみた。
 評価は村民4人で構成する評価委員会が行い、議員10人を査定。「優秀」「やや優秀」「良好」「やや良好」「普通」の5段階あり、「一般質問や質疑の内容」など6、7項目で結果を出す。議員の月額報酬21万3000円のうち17万円は基本給的な定額支給、残りが成果報酬。「優秀」の評価なら月額報酬を満額受け取るのと同じになり、年度末に51万6000円(月額4万3000円)を一括支給。以下ランクが下がるにつれて報酬も減り、「普通」では1円ももらえない。1年目の評価は「良好」8人、「やや良好」2人。
 議員の氏名と評価理由を公表することになったのは「競争原理を働かせるため」のようだ。4年に1度は選挙で有権者から評価を下される議員に必要な制度かどうかは別にして、一般質問を行う議員が増えるなどの効果は必ずあり、面白いと思える試み。「選挙の時だけ来てくれる」という声はこの辺でも聞かれるし、一度詳しく勉強してみるのもいい。
 国会議員にこの制度を導入するのは難しいが、総額320億円も税金から支払われている政党助成金になら導入できるのではないか。特に政権与党を対象にやってみてほしい。政権選択の総選挙で各党マニフェストを掲げるのだから評価がしやすい。そうすれば民意が国政に反映されやすくなるはず。まあ、いまの政権与党なら「普通」、1円も出ないという評価が妥当になるか。   (賀)