去る29日、印南町長選の投開票が行われ、現職と新人の激しい一騎打ちの末、新人が約1400票という大差をつけて勝利した。当選した日裏勝己さん自身も「予想外の大差。現町政への不満の表れ」と驚くぐらい。接戦になると予想していた人が多かった中、思わぬ大差となった。
 今回の選挙は政策面での争点という争点はなかったものの、「現職への批判」が大きなポイントで、選挙選突入の要因にもなった。この批判について現職は、経費削減などの各事業で「前回の選挙の支持者や仲がよかった職員との人間関係を壊す結果になったが、町の財政運営のためには必要」とし、「人情よりしがらみを取っ払った政策」の重要性を訴えていた。選挙の取材中、現職に対する「政策面での批判」以外の批判の声も多くあるように感じたが、本紙有権者アンケートで「首長に求めるもの」として1位に選ばれた「政策」とほぼ同数だった「人情」。この2つをバランスよく持つことが住民から支持される首長になるためには必要と、今回の選挙の結果から感じた。
 これから4年間、日裏新町長のもと新たな印南町がスタートする。議員時代から非常用持ち出し袋の全戸配布などで現職と激しく対立し、今回の選挙でも着工目前となっていた庁舎移転を凍結するなど、考え方の違いが明白に出ており、これまでとは異なる行政運営になっていくのは明らか。地方(あげ)地区の浸水対策や印南・切目の避難道路整備などの公約、訴え続けた「住民目線」をいかに取り入れていくのか、今後の政治手腕に注目するとともに、多くの住民からの支持を受け止め、町発展に尽くしてくれることを期待したい。  (城)