市内塩屋町森岡地区の産業廃棄物最終処分場計画は、県の建設許可に向けた審査基準がおおむねクリアし、いよいよ着工の方向になってきた。業者側が県に許可申請を行ったのが昨年11月。許可は半年もあれば下りる見通しだったが、すでに1年が経過。やはり最終処分場が県内初の管理型施設であり、県は慎重に審査してきたようだ。県いわくまだ専門家や関係自治体の意見を聞いておらず、最終判断はその後としているが、すでに実績のある施設でもあり、手続き上は問題ないだろう。さらに地元区は雇用確保や公園整備のメリットから建設にはすでに同意。地権者も承諾しており、法的にみれば建設を妨げる事情もない。
とはいうものの、共産党議員や紀州日高漁協、一部民間団体らが反対している。地元区民の中にも同意はしたものの、不安を持っている人もいると聞く。今回の管理型施設は簡単にいえば穴を掘ってシートを敷いた上に廃棄物を埋めてさらにシートでかぶせる方法。反対の人たちがいうのは「長い年月が経過すればシートが劣化して廃棄物の汚染水が周辺に漏れる」「明神川や地下水脈を伝って海に流れ出して、漁業に影響の恐れもある」などの声。確かに可能性はゼロではない。
ただ、これらの反対や不安の声が出ている中も、法的な拘束力がないため処分場の建設は進んでいくと思われる。反対している人たちにはしかられるかもしれないが、建設するならするで業者に対しては施設の安全性と対策、補償、メリットなどを一層明確にして、充実させてほしいと願う。許可を出す立場の県、意見をいう立場の市には、しっかりした業者の監視、指導を要請したい。何かあれば「ほれみたことか」と、福島原発の二の舞である。(吉)

