「この料理にはどんな種類が合うとかあまり考えず、気軽に楽しんでいただければ」。市内名田町にあるイタリア料理店「ペンションヒラオカ」の料理人で、25歳の若さでソムリエの資格を取得した志賀さんは、御坊日高の人にもっともっとワインのおいしさを知ってもらいたいという。
ことしも17日、フランスのボジョレ地方でつくられた新酒のワイン「ボジョレ・ヌーボー」が解禁となり、都会では午前0時の時報と同時に先を争って買う姿がみられた。以前に比べ、テレビカメラを意識したお祭り騒ぎは影を潜めた感があるが、それでもまだニュースで流れる。
志賀さんは大学を卒業後、イタリアに行って1年間、料理と語学を勉強。郷に入って郷に従い、食前、食中、食後の酒の飲み方を心得たイタリア人と付き合うなかで、ワインのおいしさ、楽しみ方が分かるようになり、多くの人とその感動を共有したいと思うようになった。ごく自然な流れだろう。
ボジョレ・ヌーボーの解禁騒ぎを見るたび、「そうやないやろ...」とテレビにツッコミを入れていたが、志賀さんにお話を聞いてもやはり、あの妙な盛り上がりは日本だけのよう。時速300㌔以上出せることが売りのフェラーリを買って、乗らずに飾っていたり、レンタカーとして商売にしているのもしかり。イタリア人にすれば「何をやっとんねん」というところか。
日本人はものの本質、楽しみ方を知らず、値段の高さやブランド、流行を優先しがち。ワインもビールや焼酎と同じ感覚で肩肘張らず、自分の好きな料理と好きな銘柄こそ最高の組み合わせ。迷ったときは店の人やソムリエに聞けばよい。まずは香りから楽しんでみては。 (静)

