日高川の氾濫で日高川町小釜本地内の安愚楽牧場から多くの牛が流出した問題で県は12日、海上を漂流していた牛の死骸の回収を打ち切った。陸上での回収は継続している。
県によると、同牧場で572頭が飼育されていたが、牧場自体が増水した濁流にのまれ、ほとんどが流された。腐敗で悪臭が問題化したこともあり、県では6日から陸上、7日から海上での回収を本格スタートさせていた。
海上では漁協に1頭2万円を支払うことで協力を得て初日は59頭を回収したが、その後、漁協関係者から持ち込まれたのは1頭だけ。県の取締船2隻とチャーターした台船が引き揚げたのを含め6日間で回収したのは86頭だった。県資源管理課によると、和歌山県と徳島県の間の紀伊水道の広範囲に流れており、今後は漁業関係者からの情報提供やえい航してきてくれた分のみ、和歌山市で受け付けることにしている。
一方、陸上の状況は12日現在、煙樹ケ浜などで186頭を回収した。日高川沿いや海岸線に流れ着いている死骸も多くあるとみられ、引き続き捜索と回収を続けていく。
これまでのまとめでは、572頭のうち生存していたのは90頭、海と陸で回収したのは272頭で、依然210頭が回収できていないが、海で沈んだものもあるとみられている。

