「やっつけ」。民主党代表選は、正直こんな風に感じた。東日本大震災からの復興が最重要の国難時に日本のトップの決め方がこれでいいのだろうか。「急場の間に合わせにする、その場限り」に思えるやり方に先行きがますます不安になった。
大本命といわれた人でさえ当初は出ないとしていたのを覆しての名乗り。周囲の声が大きくなって仕方なくというような感じに受け取れた。これではダメだろう。首相という重責を担うためには、準備にかなりの時間を費やしてからにしてほしい。ベストセラーになり話題を呼んでいる現役官僚が実名で霞ヶ関の裏側を暴露した本にも書かれているが、官僚を動かすには強力なブレーンやスタッフが必要になるし、信念、明確なビジョン、政策なども当然欠かせない。お笑い芸人のギャグではないが、1人が手を挙げると「オレもオレも」。一国民からはそんなに軽々しくみえた代表選だった。
出馬した人たちの準備不足が露呈したのが、ぶれぶれな態度。増税や小沢派の問題で支持を得たいためか少しずつニュアンスを変えていく。さらに、あるテレビ番組ではキャスターが出す○×の質問に、はっきりと答えられない(質問にも問題はあったと思うが...)。ただの二択。自分の信念があれば迷うはずもなく、本当に原発事故、安全保障などで即断即決が求められる首相の器があるのかと「?」がついた。
民主党でも自民党でも。次から首相を選ぶ際には、意志のある政治家がじっくりと時間をかけてから選挙に出てほしい。そうすれば、その間に資質も信念も政策も問われ、首相にふさわしい人かどうか淘汰もされていく。今回の場合、あとはもうできる人であってほしいと祈るしかないのが悲しい限り。 (賀)

