第93回全国高校野球選手権和歌山大会は13日目の29日、準決勝第2試合で南部が敗れ、地元勢はすべて姿を消した。29年ぶりの甲子園出場こそ実現できなかったものの、健闘が光る夏だった。
南部はシード校に恥じない戦いぶり。先発出場中6人が2年生。しかもここ一番で決勝打を放ったり軽快な守備で3年生顔負けのプレーを見せたりし、新チームでのセンバツ、さらには来夏に大きな期待を抱かせてくれた。8強の国際開洋第二も2年生の活躍が目立った。エースナンバーを背負ってマウンドに立ち、素晴らしい投球でチームを8年ぶりの準々決勝へと導いた。勝っても嬉し涙、負けた時は悔し涙。3年生の分まで頑張る、そんな思いがこもったマウンドだったのだろうと印象的だった。日高は、いうまでもなく3回戦がナイスゲーム。新監督を迎え、今春まで苦しんだ打線を見事に鍛え上げ、8回2死まで王者を追い詰めた。最後に目に見えない守備のミスがあったが、それも打線強化で練習してきただけに仕方がないところか。エースを中心とした守りは1、2回戦で素晴らしかったし、敗れた試合も智弁和歌山を安打数で上回ったのは今後の自信になるはずだ。紀央館の最終回の猛追、和高専の最後まであきらめない姿勢、若アユの強豪に対しての真っ向勝負も記憶に残る。
大会中の取材でベテラン監督からこんな言葉が聞かれた。「その時にいいと思ってやったことに、悔いを残すな」。地元ナインは厳しい練習の成果を十分に発揮。全力プレーで感動、元気を与えてくれた。甲子園出場を逃し悔いがあるかもしれないが、その一瞬のプレーは悔いを残すようなものではなかったと思う。胸を張れる戦いぶりといえる。 (賀)

