印南町はこのほど、町公民館での公衆無線LANサービスを開始した。館内に無線LAN内蔵のノートパソコンやアイパッド、スマートフォンなどを持ち込めばインターネットが利用できる。スマートフォンなどはもともとインターネットができるが、無線LANはケーブルでつないだパソコンと同様、大量のデータ通信ができるのが魅力。無線LAN自体は各家庭や事業所にでもあるが、基本的に電波を受信できる範囲に入ってもパスワードがかかっていて使えないようにしている。だが、公民館の公衆無線では簡単な手続きで誰でも無料で使える。日高地方ではまだまだ導入している事業所などは少ないが、全国的にはどんどん無線エリアが増えている。
 個人的には外出先でインターネットを使った調べものができたり、記事や写真をメールで送れるようになるなどなにかと便利になりそうだが、実際のところどういう人が利用するのだろうか。全国的な活用事例をみてみると、観光や地域コミュニティーの場としての利用が多い。若者が集まる街のにぎわいスポットにしたり、また観光については、楽しかった体験や感動した景観などをすぐに情報発信できるようにすることで、地域のPRにもつなげている。
 また災害時の情報伝達手段として使えるほか、今夏については夏休み中の学生や子どもらが集まるスポットとして活用すれば節電にもつながる。全国的には街や地域全体に無線LANを張り巡らす動きもあり、今後どこでもインターネットできることが当たり前になってくるのかもしれない。日高地方の各所でも、公衆無線LANが増えていくことに期待したい。 (城)