先日、みなべ町で開かれた小学生囲碁大会(みなべ町囲碁同好会主催)で、新庄小学校4年の野田悠馬君が19路盤のA組で2連覇を達成した。小学1年生の時にCSテレビで碁をテーマにしたアニメ「ヒカルの碁」を見たのをきっかけに碁を始めたという。以後、教室に通うなど勉強し、いまでは1級の腕前。大人を相手にして対局することもあるという。
 囲碁人口は平成10年には初めて400万人を切る390万人となったが、同年12月にスタートした「ヒカルの碁」の人気で11年には410万人、12年には460万人と増加したという。事実、筆者も漫画本で「ヒカルの碁」を読んでストーリーに感化され、ルールをあまり知らないままにインターネットで対局に挑戦したこともあった。その後は一向に上達する気配もなかったので碁からは遠のいているが、きっかけさえあれば物事を始めようという気持ちになる。囲碁人口が増えたのも筆者と同じような人が大勢いたからだろう。
 筆者のように一時的な興味になってしまう場合もあるが、そうでない場合もある。小学生囲碁大会で優勝した野田君のように自分のスキルを高めることもあり得るし、個性を伸ばすことにもつながる。興味を持たなければスタート地点にも立てず、初めの一歩すら踏み出すこともできない。ちょっとしたきっかけで人生が変わることさえあり得る。
 あと1週間もすれば小中学校では夏休みがスタート。長期休暇はいろんな経験ができるチャンス。積極的に自分から物事に挑戦して、いろんなことに興味を持ってもらいたい。その興味が多ければ多いほど、充実した休み期間といえるのではないだろうか。 (雄)