市議会自然エネルギー等調査特別委員会は、ソフトバンクの孫正義社長が全国10カ所程度で計画している「メガソーラー」を市内に誘致していくことを申し合わせた。メガソーラーといえば大規模な太陽光発電所のことで、東京ドームがすっぽり入るような数万平方㍍の面積が必要。市内なら未整備の工業団地などがあり、用地が確保できるだろう。仁坂吉伸知事も県内の誘致に積極姿勢を示しており、うまくいけばいいと思う。
 そもそも市内は日射量が高く、発電効率がいいらしい。研究者の中には日射量が日本一という人もいるぐらいで、太陽光発電所の設置には適地。メガソーラーがくれば環境にやさしいまちづくりをアピールできるし、観光面でも活用できそう。雇用にはあまりつながらないだろうが、孫社長との縁ができるという点でソフトバンクの関連企業が誘致できるかもしれない。
 今後、他の地域も誘致を表明するとみられる中、御坊に建設してもらうには何かエサが必要である。いま国では自然エネルギーを発電した場合に、電力会社が全てその電力を購入するという法案が出ているが、これは全国一律の話で、御坊独自のプラスアルファがほしい。勝手な話だが、幸い御坊は火力発電所という電源立地のまちであり、この際関西電力に協力を求めて、他の地域に比べ自然エネルギーの売電料金を高く設定してもらうのも手かもしれない。あとは県、市が例えば建設費の補助金を出すとか、固定資産税を5年間免除するとか、優遇措置もほしい。恐らく誘致したいどの地域も同じような考えを持っているだろうから、とにかくスピード感のある誘致の取り組みに期待したい。      (吉)