よくテレビや新聞などで、SNSという言葉を耳にする。ソーシャル・ネットワーキング・サービスの3つの頭文字をとった言葉で、mixi(ミクシー)やFacebook(フェイスブック)などに代表されるインターネットのコミュニケーション促進サービス。登録すれば、日記やプロフィルを書く自分のページが与えられ、検索機能などを使って同じ趣味や地域に住んでいる人とグループを見つけて交流することができる。実名登録制や投稿が簡単など各サービスとも特徴があり、いずれかを利用している人も多いだろう。
 そんなSNSが、3月に起こった東日本大震災で活躍した。気象情報会社ウェザーニューズのアンケートによると、震災発生後に家族や友人と連絡を取れるまでの時間が、携帯電話が3時間35分、携帯メールが3時間9分かかったのに比べ、SNSは2時間3分と最も速かった。安否確認だけでなくSNS内の地域コミュニティ(一定の地域に住んでいる人が集まるサイト)で周辺の被災状況を確認・発信しあったり、ホームページがダウンした自治体が被災状況やライフラインを発信したりと、電話回線が不通になる中、SNSは連絡を取り合う効果的な手段となった。
 震災直後、家族の安否が心配で家を見にいった人が津波の被害に遭ったケースが多かったという。そんな時にSNSで安否を確認しあえれば助かったかもしれない。ほとんどのSNSは無料で利用できるので、震災に備えて導入しておくのもいいかもしれない。ただ利用する場合は、デマ情報やSNSによる青少年性犯罪など、良い面ばかりではないことも覚えておかなければならない。
       (城)