3日の日高町総務福祉常任委員会で、県の東日本大震災災害派遣に参加した職員が撮影した被災地の写真を見せてもらった。現場は岩手県山田町周辺。倒壊した家屋から始まり、6㍍あった防波堤、防潮堤が無残にも破壊されている1枚。さらに津波が押し寄せたあと、大規模な火災で丸こげになった建物などもあり、悲惨な状況が伝わってきた。現場で目の当たりにした職員は「言葉も出なかった」。写真を見るだけでも恐ろしかった。
「百聞は一見にしかず」。いくら話を聞いても自分の目で見てみないと、現実は理解できないといわれる。テレビや新聞報道で被災地の状況は伝えられているが、現場に行ってみて初めて分かることもある。災害派遣に参加した職員は被災者支援の合間、住民たちから話を聞くことができ、「震災発生当時の混乱がひと段落して行政に望むことは、罹災証明書を速やかに発行してほしいということ。役場で申請してから3週間もかかる。銀行や病院で必要なのに、なんとかしてほしい」という声があったと紹介していた。役場機能がまひした時にどうすればいいか。日ごろからの備えで対応できることであり、大いに参考になるだろう。
「百聞は一見にしかず」には続きがあるそうで、「百見は一考にしかず」。さらに「百考は一行にしかず」、最後に「百行は一果にしかず」。現実を確認したあとには、考えなければ何も進まない。いくら頭で考えても、行動を起こさなければ何も変わらない。いくら行動しても、成果につながらないと成長しない。そういう意味だという。まさに防災対策にも当てはまる。大震災を教訓に一考、一行、一果と命を守る施策を進めていかなければならない。 (賀)

