東日本大震災の発生からもうすぐ2カ月になる。「被災地のために」という国民の思いはいまも強く、県が窓口を開設している義援金も途切れることなく寄付が続いており、先月28日時点の集計で2億8000万円を突破。うち1億円が第1次の義援金として、福島、宮城、岩手の3県に配分された。
 このゴールデンウイーク、がれきの撤去などのボランティアツアーが人気を集めたという。自治体や民間旅行会社が現地のボランティアセンターと連携、いずれも募集開始からすぐに満杯。「初心者でも現地に迷惑をかけずに参加したい」「何かしたいが方法がわからない」。そんな人の問い合わせが多いそうだ。
 去る4日、日高川町のふじまつり会場で義援金の協力を呼びかけた。街頭募金は記者として何度も取材してきたが、実際に自分がやるとなると、なかなか声が出ない。似合わぬことをしている自分が恥ずかしく、「義援金を受けてててま~す」と噛み倒しながら、手伝ってくれた同僚2人に引っ張られて声を出し続けた。
 同じ広場に出店していた露天商の方が「がんばろう日本」の幟を貸してくれたり、見知らぬ若い男性が「ご苦労さまです」と声をかけてくれたり、一見怖そうなおじさんが照れくさそうにお金を入れてくれたり...。いまさらながら、人の心の温かさにふれることができた。
 ふじまつり会場の募金は、読者の弊社への持参分と合わせ、近く県の「東北地方太平洋沖地震災害義援金」に2度目の振り込みを行います。イベント主催者のご理解、多くの方のご協力に感謝申し上げます。義援金は引き続き受け付けますので、どこかで呼びかけの際は、ご協力お願いいたします。 (静)