国会は予算関連法案をめぐって予想通りの混乱ぶりで、小沢問題で党内対立が日増しに激しくなる民主党に、もはや国政を担う自覚も資格もない。抜き差しならない経済、外交の危機に直面しながら、よくもここまで内向きの政局に明け暮れていられるものである。解散総選挙など望むべくもなく、自民党と同じく総理の首のすげ替えが関の山。統一地方選は目も当てられない結果となるだろう。
 北朝鮮の3回目の核実験が近づいている。すでに地下トンネルを掘り始めており、これを看過して実験を強行されるようなことになれば、核の脅威はいよいよ現実となる。小型化した核弾頭つきのミサイルを実戦配備される可能性が高くなり、数だけの陸軍はもとより、海空軍力もたいしたことのない国にとって、この核兵器こそが唯一ともいえる軍事力。しかも相手は話し合いや常識が通じない。民主党は野党や国民新党、さらに党内野党(小沢派)の顔色を気にしている場合ではない。
 中国、ロシア、北朝鮮、そして中国に勝るとも劣らぬ軍事費の伸びを続けている韓国。いずれも日本に対する敵意むき出し、とくに韓国は軍艦に日本固有の竹島の韓国名「独島」や伊藤博文を暗殺した「安重根」という名前をつけるなどかなり挑発的。ヨン様や少女時代ににやけているうちに、極東アジアはまさに70数年前のような緊張が高まっている。
 昭和40年代生まれで右でも左でもないが、矛盾だらけの憲法、それによる自衛隊に対する国民のリスペクトの低さに思いが至る。家族や友達が暮らすこの国を愛し、戦争を恐れ、平和を望み、阪神優勝を願う日本人の1人として、国際社会の日本の現状を憂えずにいられない。 (静)