梅や桜などの木を食い荒らす特定外来生物のクビアカツヤカミキリの被害が確認されているみなべ町は、被害を抑止する対策として、町内全ての遊休農地で放置されている梅の木を伐採することを決めた。28日の臨時議会で関連事業費約3200万円を盛り込んだ補正予算を提案し、可決された。生産者の協力を得て、地域と行政が一体となって被害防止へ取り組んでいく。
町内では9月28日、1本の梅の木にフラス(幼虫が樹木に入り込んで食い荒らしたときに排出されるフンと木くず)が発見され、検査の結果、クビアカのものだと判明。木の中に入っていた幼虫の掘り取りを行った。その後の調査で町内での被害木が25本に拡大したことが、今月14日に開かれた梅対策協議会で報告されたが、その後の調査ではそれ以上の被害は確認されていない。
クビアカは6~8月にかけて成虫となって木から飛び出し、別の木に幼虫を生みつける習性がある。管理されていない遊休農地は新たな被害の温床となる可能性が高く、今できる対策を検討し、放置されている梅の木をすべて伐採するという思い切った取り組みを行うことにした。
町内の梅栽培面積は約2100㌶で、うち遊休農地は約16㌶ある。実際には町内の23集落(中山間協定集落)の協力を得て遊休農地所有者に声かけを行って理解を得た上で伐採してもらう。補助は23集落に対して遊休農地の調査等に上限10万円(230万円)と、実際の伐採に対して1本につき5000円。本数は5000本を想定しており、2500万円を計上した。
これとは別に、被害を受けた梅の木の伐採に対して国(県)の補助が1本3万円あり、町はさらに上乗せする補助金として456万円を盛り込んだ。上乗せ額は伐採と伐根に1本7万円、伐採と根覆い(根をネットで囲う作業)には1本2万円。
補正予算の議案審議では山本秀平町長が「地域ぐるみで伐採に取り組みたい」とし、議員から「英断といえる素晴らしい取り組み」との声も上がった。遊休農地の伐採は今年度中に終える計画。


