30日から11月22日まで東京都港区六本木の国立新美術館で開かれる第119回日展の工芸部門で、印南町印南の自営業川口典久さん(66)が初出品で入選を決めた。同部門の応募総数は564点、初入選は48点。県内の入選は川口さんのみだった。作品は漆芸作品で、タイトルは「シェイプ」。川口さんは「初めての挑戦で入選することができ、とてもうれしく思っています」と話している。

川口さんは川口塗装を営む傍ら漆工芸も手がけ、これまで県展工芸の部で3年連続優秀賞のあと最優秀賞を受賞。和歌山市美術展工芸部門の審査員も務める。
今回の作品には1月から取り組み、今月初旬の締め切り間際に完成させた。高さ約80㌢、幅約50㌢。テレビで見た社交ダンスを踊る女性ダンサーの姿をイメージした作品で、背中や肩のラインを表すなだらかな曲線を美しく形づくるよう心がけた。「形そのもので勝負したい」と装飾的な効果を施すことはせず、「ピアノブラック」と呼ばれる、グランドピアノの表面のような美しい艶のある黒を生かすように麻布できれいに磨きをかけたという。「ほぼイメージした通りに仕上がり、満足のいく作品だったので、結果を出すことができてうれしく思います。今後もさらにいい作品を生み出すことができるよう、精進していきます」と喜びを話している。


