由良町で昨年3月まで地域おこし協力隊として活動していた鈴木亮哉さん(29)=愛知県出身=が、地域の新たな事業として、規格外などの理由で市場に出回りにくい農水産物をネット販売するECサイト「YURA no YA」を開設した。協力隊時代に培った農漁業関係者とのネットワークを生かし、生産者の課題解決に取り組むとともに、食を通じた由良町のファン獲得を目指す。

鈴木さんは2022年4月から25年3月までの3年間、由良町の地域おこし協力隊として移住定住業務や就農インターンの運営などに携わってきた。活動の中で、「規格外の作物を売ることができず困っている」という生産者の切実な声を聞き、「販売の手助けになりたい」と事業を発案した。
サイトは、まずは町内の7事業者の商品を扱う。ミカンをはじめ、新鮮な旬の野菜、伝統の金山寺味噌、しらす、伊勢えびなど、季節に応じた豊富な地場産品を取りそろえる。鈴木さん自身も由良町にちなんだオリジナル商品の開発を進めており、今後の販売を目指している。
「由良の産品が欲しいけれど、どうやって購入すればいいか分からない」という町外の知人やファンの声も多かったことから、サイトを手軽に購入できる窓口として活用する。サイトの認知度向上に向けてインスタグラムも開設し、「生産者インタビュー」など、食材の背景にある生産者のこだわりやストーリーを伝えていく。
鈴木さんは以前から、町内の古民家を改修した農家民宿のオープンに向けて準備を進めており、24年にはクラウドファンディングで資金を集めた。その後大阪で仕事をして資金を集めるとともに月に数回由良町を訪れ、古民家の改修作業を進めている。サイトとも連携させ、多くの人が由良町を訪れるきっかけにしたい考えだ。
鈴木さんは「『食』には町のことを知りたくなったり、もう一度来たいと思ったりする魅力がある。サイトを通じて多くの人に由良を知ってもらい、由良に来るきっかけになれば」と意気込みを語る。


