温暖化やひょうなど天候の影響を受けて、特産の梅の収穫量が3年連続大不作となったみなべ町が、新たな脅威にさらされている。既報の通り、特定外来生物のクビアカツヤカミキリである。9月28日に町内で初めて梅1本の被害が確認され、その後の調査や生産者の申告で被害木は25本に増えた。山本秀平町長が「梅産地最大の危機」と危機感を募らせるのには理由があり、被害が確認される前の先月、県内で初めてクビアカ被害が確認されたかつらぎ町を視察しており、非常に厳しい現状を目の当たりにしたからだという。
かつらぎ町では2019年にモモの木に初めて被害が確認され、年々増え続けて今年6月末時点で累計6300本を超えている。山本町長によると、9月に視察した際に聞いた話として、昨年は数百匹の幼虫を駆除するなど産地を上げて必死に対策しているが、それでも今年は昨年以上に増えてしまうのが現状だという。みなべ町ではまだ被害が見つかったばかりだが、10年先を考えると、最大の危機という言葉が出るのもよく理解できる。
今こそ地域を挙げて対策に取り組む必要がある。と口で言うのは簡単だが、では具体的にどうすればいいのか、実際は簡単ではない。成虫が木から飛んでいくのと産卵されるのを防ぐのに、木をネットで覆うのは有効な策ではあるが、すべての梅の木にするのは簡単ではないし、遊休農地はどうするのかなどの議論も必要になる。幼虫の発見と駆除にも時間と労力がかかる。有効な消毒等の開発も必要だろう。
もはや個人だけで防げるレベルではない。国が知恵と費用を出して最大限の支援をするべきだ。(片)


