
7月の「芥川賞作家」に続き、8月は「直木賞作家」をテーマとします。「下町ロケット」で2014年に第145回直木賞を受賞した池井戸潤氏の、テレビドラマ化された人気シリーズの一つをご紹介します。
「花咲舞が黙ってない」(池井戸潤著、文春文庫)
東京第一銀行を舞台に、臨店指導グループの跳ねっかえり花咲舞が正義感のままに銀行の闇に斬り込んでいく。14・15年に杏の主演でテレビドラマ化され、大ヒット。24年には今田美桜の主演で新たなキャストによる新シリーズが放映されました。
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小倉の、昏く感情の読めない表情から重たい視線が舞に向けられたかと思うと、「やれるもんならやってみろ。叩き潰してやる」歯ぎしりとともに、そんなひと言が絞り出された。
「望むところです」舞がきっぱりといった。「疑いを否定されたあなたの発言が正しいことを、私は東京第一銀行のひとりの行員として、心から願っています。それでは―」
そういうと、さっと踵を返しその部屋を後にしたのであった。


