県内で特定外来生物、クビアカツヤカミキリの被害が急拡大していることを受け、有田から新宮までを活動エリアとする共産党県南地区委員会が20日、対策本部を設置した。現在、県内では北から被害が広がり印南町まで南下している状況で、梅産地のみなべ町や田辺市への拡大が懸念されており、今後、国に調査の徹底や財政支援を強く求めていく。

 クビアカツヤカミキリは幼虫が桃や梅、桜などの樹木の内部を食害し、枯死させる。県内では2019年にかつらぎ町で確認されて以降、今年2月までに18市町(うち日高地方は御坊、由良、日高川、美浜、印南の5市町)で被害。国や県はすでに調査や支援事業、駆除、研修などを行っているが、封じ込められていないのが現状となっている。

 共産党はこの問題について20年の県議会で一般質問し、今年6月には党の国会議員団と連携して現地調査も行った。また、先月の参議院農林水産委員会では党の岩渕友参議が支援策を質問し、クビアカ対策の改植事業と新植事業の併用が可能となった。

 今回設置した対策本部は本部長に前県議の高田由一氏(白浜町)、副本部長に前県議の楠本文郎氏(御坊市)が就任、ほか関係市議や町議で構成しており、20日には御坊市島の党事務所で被害の現状を確認。今後の活動では国に対して▽果樹や街路樹、自然木を問わず面的に目視調査と防除を実施▽クビアカツヤカミキリを植物防疫法に定める「緊急防除」の対象とし、経済的な損失の補償をする▽効果的かつ環境への影響を最小限にする防除方法の確立▽地方公共団体に対して対策に必要な財政支援――を求めていく。

 同本部は「日高川や印南町でも多くの被害を確認しており、日本一の梅の里が危ない。いま緊急に手を打たないと地域経済への大打撃となる恐れがある」と危機感を募らせている。