政府が今月5日の臨時閣議で、飲食料品の消費税率を来年4月から2年間限定で現行の8%から1%に引き下げることを決定した。スーパーなどのちょっとした買い物でもやたらお金がかかってくる、そんな状況の中、消費税率の引き下げはありがたい話である。

 高市政権が昨年10月の衆院選で掲げた公約の一つ。本来は消費税ゼロが公約だが、ゼロにするとなるとレジのシステム改修などに時間がかかるため、スピード感を優先して税率1%に引き下げた上で、この1%分については中低所得者への給付で対応する。1%にするにもやはりレジの改修などは必要で、最速でも引き下げは来年4月になるという。

 仕方ないかもしれないが、それなら来年6月以降を予定している給付だけでも前倒ししてもらえないものか。ちなみに給付額は決定していないが、1人あたり4~5万円の現金という議論が出ている。急速な物価高は今後も進むとみられ、給付が遅れれば遅れるほど、ありがたみが薄れる。消費税率の引き下げについては、2年間経過すれば、高市首相が責任を持って再び引き上げると言っている。この2年間で物価高を追い越すほど、国民の所得水準が上昇することに期待はするが、そうなったとしても景気の動向の波がいつも遅れてやってくる地方はついて行けるのだろうか。

 いずれにしても日本で消費税の制度が導入された1989年以来、減税は初めて。海外での減税の施策は効果が限定的だったり、失敗だったりという事例が多い。減税の財源も気になるが、とりあえず何でもいいので財布への負担を減らしてほしいというのが本音である。(吉)