御坊市名田町上野出身で東京工業大学(現東京科学大学)名誉教授の齊藤正樹氏(78)=横浜市在住=が、国際的な核に関する専門家組織の核物質管理学会(INMM、米国本部)から、最高水準の「フェロー」の称号を認定、授与された。長年にわたる自身の研究や学会での役職を通じて、核物質の安全で安心、かつ効果的な管理に対する多大な功績が評価された。

INMMは1958年にアメリカで創設された技術的な非営利団体。アメリカ、日本、イギリス、ロシア、韓国、ウクライナなど世界で16の支部があり、科学者、技術者、管理者、教育者、学生らで組織している。フェローの称号は核物質管理の分野で卓越した業績や顕著な貢献をした会員に対して、同僚からの推薦、フェロー委員会、執行委員会の審査を経て授与される名誉ある最高ランクの会員資格。
齊藤氏は大阪大学大学院工学研究科で原子力工学専攻博士の学位を取得。米国パデュー大学原子力工学科、動力炉・核燃料開発事業団を経て2008年4月に東京工業大学の教授となり、14年4月名誉教授に。20年10月から22年9月まで、INMMの支部となる日本核物質管理学会の会長も務めた。内閣官房参与として東日本大震災による福島第一原発事故対応に当たり、23年11月にはIAEA(国際原子力機関)の技術会議で議長も務めた。米国原子力学会での最優秀論文賞(熱流動部門)やロシアの名誉学位、文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)など多数受賞。
INMMのフェロー授与式は、今月2日から6日までテキサス州オースティンで開かれた年次大会の中で行われ、代理人が記念の盾を受け取った。齊藤氏は今月9日から20日まで名田の実家に帰省しており、フェローの称号に「長年の功績を認めてくれたことに感謝したいと思います」と話している。


