冷たい水の恋しい季節である。キンキンに冷やしたペットボトルの水をぐっと飲む。噴水のキラキラ光る涼しいしぶきを全身に浴びる。想像するだけで心地よい◆糖尿病の気があるわけではないのだが、子どもの頃から多くの水分を欲する体質のようで、学校の給食時間でも牛乳にお茶、ゼリーが出る日は水けのものがたくさん摂れてほっとしていた。学生時代を過ごした京都では、特に夏場には水道水の味が芳しくなく、初めて飲むための水を購入。きれいな水のありがたみを知った◆地上では降水と蒸発が繰り返され、常に一定量の水が循環し続けている。そのように学校の理科では習った。地球は水の星であり、日本は国土全体に流れの急な河川のある、「流れる水」の国だ。しかし近年、その状況に異変が起こっているとテレビの情報番組できいた◆現在、「水破産」という言葉で表現される状況になる恐れがあるという。水の供給量を使用量が上回る状況である、と。つまり、自然が回復できる以上に水が使われており、世界中の河川や帯水層、地下水が蓄えられている地中の層の中で水が失われつつある。ゾッとする話だ。番組によると、特にAIが使われると冷却するために大量の水が必要となるのが大きな要因の一つという。かといって、世界中でAIの使用を制限するということも、実際問題として難しいように思う◆日本の降水量は世界平均の約2倍。以前に誰かの講演会で、海外から帰って空港に降り立つと一挙に肌が潤い始める感覚があり、日本は水の国だと実感したという。各地の水を巡る状況に関心を持ち、日ごろの節水や、水源を汚さないように努めること等で、身近なところからきれいな水を守るようにしていきたい。(里)