第108回全国高校野球選手権和歌山大会は、智弁和歌山が決勝で耐久を下して3年連続29回目の優勝を飾った。智弁には、南部リトルシニアOBの楠本龍生(3年・東陽中)、長井心海(2年・明洋中)の2選手がベンチ入り。決勝戦では楠本選手が目の覚めるような2点本塁打で打線をけん引。長井選手は先発マウンドを任され、7回を被安打1と好投し、ともに甲子園切符獲得に大きく貢献する活躍だった。

楠本選手は身長175㌢、体重76㌔。今大会は5番・二塁手として全試合にフル出場。決勝では初回、2死一塁からライトスタンドへ豪快な一発をたたき込んだ。守備でも中前へ抜ける当たりを飛びついて捕球し、素早い送球でアウトにするなど耐久に流れを渡さなかった。5試合で19打数6安打4打点、まだまだ本調子ではなかったが、ここ一番での勝負強さを見せた。「今大会は打撃の調子が上がらなかったが、決勝では後輩の長井を助けたい思いもあったので、ホームランを打ててよかった。課題は守備。普段の練習で誰よりもノックを受けてきた自負はあったが、序盤に自分のエラーが失点につながった。甲子園では投手を助けられる守備と、持ち味の思い切りのいい打撃で絶対に優勝する」とこぶしを握った。
長井投手は身長170㌢、体重80㌔。準決勝以外の4試合に登板。初戦、3回戦は好リリーフでチームを救い、準々決勝の市和歌山戦では先発し、6回を投げて無失点の好投。決勝も先発し、2回に2死満塁から唯一浴びた安打が適時打となり2点を献上したが、7回を1安打2失点。最速143㌔の力強い速球と自信のあるカーブで相手打線をほんろうした。決勝の自己採点は70点といい「2回に2四死球を与えて失点した。制球力が課題」と大舞台へ表情を引き締め、「冬場に追い込んだトレーニングでメンタルを鍛えたことが発揮できたのが収穫。市高戦も耐久戦も、常に平常心でマウンドに上がれた。甲子園ではさらに強打者ぞろいになるので、球があまくならないよう心がけ、優勝を狙う」と躍進を誓った。


