救助袋で3階から滑り降りて来た生徒

 先月、東京の小学校で発生した児童と教職員11人が重軽傷を負った火災を受け、印南町の清流中学校(大﨑靖子校長)は15日、火災を想定した避難訓練を行った。全校生徒31人と教職員12人が参加。講師に日高広域消防印南出張所の隊員を迎え、垂直型救助袋を使って校舎のバルコニーから地上へ安全に降下する訓練を実施した。

 火災発生のベルが鳴ると、生徒たちは口にハンカチを当て、低い姿勢で教室からグラウンドへ避難。隊員から消火器の使い方を教わった。教職員は救助袋を展開する手順も教わり、希望する生徒たち約20人と一緒に、3階から設置された救助袋で実際に地上へ滑り降りた。

 3年生の五島樹(たつき)さん(14)は「袋に入る前は怖かったけど、しっかり保護されていて怖くなかった。火事が起きても降りることができそう」と万一に備えて自信をつけた表情だった。

 同校ではこれまでグラウンドへの避難や消火器取り扱いなどの火災想定訓練を実施していたが、今回は先月19日に東京の小学校で発生した火災を受け、初めて救助袋を使った訓練を実施。提案した鈴木忍教頭(58)は「音楽室からの出火など、従来では考えられない火災が発生している。決してひとごとではなく、自分ごととして訓練してほしい」と話していた。