1953年(昭和28)の紀州大水害(7・18水害)を教訓に御坊市は毎年7月18日を「避難を考える日」にするよう提唱し、防災意識の向上を図っていく。避難の場所やタイミング、危険箇所など、家族や地域であらためて話し合う機会にしてもらうのが狙い。市自主防災組織連絡協議会など関係団体の協力を得ながら、広めていく。
7・18水害では梅雨前線による集中豪雨が発生、山間部では24時間で500㍉以上の雨量を記録。県内の死者・行方不明者は約1000人、御坊市でも日高川の堤防が決壊して甚大な被害が発生し、死者・行方不明者は220人に上った。その水害から70年余りが経過し、悲惨な記憶を後世に伝えるとともに、災害のリスクや避難の方法などについてより広く、深く地域住民に浸透させていくことが課題となっている。
現在、防災関連デーは関東大震災(1923年)の発生日として国が制定した9月1日の「防災の日」や、広川町の「稲むらの火」の逸話にちなみ国連が制定した11月5日の「世界津波の日」などがある。御坊市が提唱する「避難を考える日」ではこの日を水害発生や犠牲者の追悼の日としてとらえるだけでなく、毎年繰り返して避難を考える文化が根付くよう、市広報や関係団体を通じて発信。家庭に対しては浸水区域、避難場所、避難の時機と手段、家族の連絡方法、高齢者の支援、ペットの対応、備蓄など、自治会や自主防災組織に対しては要支援者や危険箇所、防災倉庫、声かけ体制、情報伝達手段、初動対応の確認を求めていく。
危機管理課は「7・18水害の被災者が残してくれた教訓は『災害を忘れないこと』だけでなく、『次の災害で命を守ること』です。一人ひとりが避難を考えていただければ」と話している。


