330年続く堀河屋野村の店舗兼主屋を存続させるため大規模な耐震補強工事が必要に
大きな亀裂が入っている建物の梁

 御坊市薗、330年続く三ツ星醤油醸造元「堀河屋野村」は、店舗兼主屋が老朽化に伴い倒壊寸前の危機に直面していることが分かり、大規模な耐震補強工事の費用を集めるため、9日からクラウドファンディングをスタートさせた。

 堀河屋野村の店舗兼主屋や醤油発祥地最古の仕込み蔵など5棟は2014年11月、国の登録有形文化財に登録された。うち店舗兼主屋は江戸末期建築、明治中期改修の木造平屋建て瓦ぶきで、長年にわたり客と直接つながりを続けてきた堀河屋野村の〝顔〟。2024年1月、専門家が調査したところ、梁(はり)の亀裂のほか柱の腐食、屋根の陥没、シロアリ被害などから「一刻も早い大規模な耐震補強工事が必要」との診断で、梁の補強、柱や土壁の追加、傾いた家の家起こし、約200カ所の耐震リング設置、屋根の一部ふき替えなどが必要であることが判明した。

 クラウドファンディングでは、醤油セットや蔵見学など1万円から100万円までの返礼品を用意。返礼品なしの支援もある。初日で第一目標の700万円を達成し、10日正午現在、1400万円を突破。第二目標は1700万円、最終目標は2700万円に設定している。期間は8月7日まで。

 18代当主の野村圭佑さん(46)は「かけがえのないこの場所を未来へつなぐサポーターとして皆さまのご支援を切にお願いします。全身全霊をかけ、長きにわたり食と人、伝統をつなぎ続けてきたこの場所を守り、日本の古きよき食文化を未来へつないでいきます」と話している。