実家が農家でいまはスイカの収穫時期。トラクターでの畝づくりは毎年手伝うが、今年は消毒や交配、収穫など例年よりも少しだけ多めに畑仕事をした。自分も栽培にかかわった農作物が大きくなっていく様子を見るのは楽しくもあり、無事生育するのか心配でもある。何とか収穫までこぎつけたが、例年よりも個数が少なく、玉が大きくなり、もはや大玉スイカといえるほどのものもいつもより多かった。農業は難しいものだとあらためて実感。スーパーに当たり前に並んでいる野菜などを見て、生産者の気苦労が少しだけ分かり、ありがたい気持ちも芽生えた。
収穫、選別、箱詰めという作業をしていて一番感じることは、見た目によって値段が変わること。スイカの場合は、見た目の形の良さや色、表面にキズがないかなどで最もいい物が秀、次いで優、そして良と3段階に分かれている。秀品が最も値段が高く、良品が最も低い。例えばかぼちゃのような形をしていていたり、色が少し変色していると良品になる。出荷できればいいが、中にはキズがたくさんあって売り物にならないものもある。中身は何も変わらないのになと、少しもどかしい気分になる。
スイカに限らずほかの野菜、フルーツにも同じことが言える。とはいえ、プレゼント用にするには見た目がきれいなものを選びたくなるのもよく分かる。ならば贈答用と自宅で食べる用を分けて、どんな見た目でも出荷できるような仕組みになればいいなと思う。今は食料があふれる飽食の時代、豊かで恵まれた食生活の豊食ともいわれるが、見た目にこだわらず豊かな心で食す「豊食」が当たり前になることを願わずにはいられない。(片)

