南海電鉄が、子会社の南海フェリー(和歌山市)が運営する和歌山―徳島航路(61㌔)のフェリー事業から2028年3月末をめどに撤退すると発表したことを受け、宮﨑泉知事は6日の会見で、フェリー事業の存続に向けて県としてもさまざまな提案をしてきたことを明らかにした。

 和歌山―徳島航路は1998年の明石海峡大橋開業以降、利用者が減少し、2020年以降のコロナ禍で追い打ち。フェリー2台のうち「かつらぎ」は就航から26年が経過して、更新に約40億円が見込まれるなど、事業の継続が困難となっている。

 宮﨑知事は昨年7月、会社側からフェリーの更新費用などの話があり、自治体からの無利子貸付や中古船の利用を持ちかけ、協議を重ねてきたと説明。しかし、新たな投資をしても回収できる見通しが立たないこと、適合する中古船がないことから、今年の年明けには会社側から「3月30日ぐらいに事業撤退を発表したい」と聞いていたとした。その上で「発表することで新たな事業者が出てくる可能性もあるのではないか」と期待感を示し、航路の存続へ県としても付き合いのある企業に声をかけているという。

 事業撤退に伴うトラック協会や他の業種への影響については引き続きヒアリングを行いながら調べていくが、「現時点では大きな影響や混乱は生じないのかなと思っている」と述べた。