去る20日、旧白崎小学校で「逃走中」イベントが開かれた。昨年に続き2回目の開催。テレビでおなじみの人気企画とあって関心は高く、昨年同様、今回も多くの子どもたちが参加した。前年は雨に見舞われグラウンドが使えなかったが、今回は好天に恵まれ、校舎内に加え屋外でも子どもたちは元気に駆け回る光景が広がった。

 校舎内では早歩きを基本とし、教室の道具入れや机を利用して身を隠したり、簡単なバリケードを築いたりと、それぞれが工夫を凝らす。限られた空間の中で知恵を巡らせ、迫るハンターをかわそうとする様子が印象的だった。一方、障害物のないグラウンドでは一転して脚力勝負。全力で逃げる子どもたちの真剣な表情が、広い運動場に躍動感をもたらしていた。ミッションにも仲間と協力しながら挑み、校内には明るい声が響き渡る。在りし日の休み時間がよみがえったかのような光景だった。

 25日には、町内の小中高校生でつくる少年議員が、旧衣奈小学校の活用策を町に提案した。昨年には同校を舞台に「衣奈小フェス」を開催し、約500人の子どもが一日を通して楽しむにぎわいを見せた経緯がある。今回の提案には、継続的なイベント開催や一日カフェなど、子どもならではの発想が盛り込まれていた。

 廃校となった校舎に再びにぎわいを取り戻そうとする動きは、大人主導ではなく子どもたちの発想から生まれている点に大きな意義がある。遊び場として、交流の場として、自分たちの手で場を生かそうとする意欲が芽生えている。子どもたちの思いに寄り添い、その芽を生かすことで、地域に根差した新たな価値が見えてくるはずだ。(城)