県教育委員会は18日、無形民俗文化財に日高地方最大の秋祭り、御坊市の小竹八幡神社秋季祭礼「御坊祭」、有形文化財に田辺市稲成町、真言宗高山寺に伝来した絵本墨画「朝顔に蛙図」を新たに指定した。これで県指定文化財は計592件となった。一方、天然記念物に指定されていた印南町樮川、真妻神社のホルトノキは、枯死に伴い指定が解除された。

勇壮に練る御坊祭の四ツ太鼓(市教委提供)
枯死した真妻神社のホルトノキ(県教委提供)

 御坊祭は毎年10月4日宵宮、5日本祭りで行われ、10組がそれぞれ幟差し、戯瓢踊、奴踊、雀踊、獅子舞など多彩な芸能を奉納することが特色。御坊祭にみられる用具、芸能、屋台、四ツ太鼓、幟などは地域の歴史、生業、信仰生活と密接な関連性があり、地域の歴史を考えるうえで重要かつ祭礼様式の典型に位置付けられる。祭りの中で行われる戯瓢踊と御坊下組の雀踊はすでに県指定の無形民俗文化財となっており、今回、祭り全体を指定し、貴重な文化財の保護を図る。御坊祭保存会(小竹伸和会長)も昨年12月に発足している。市の県指定文化財は12件目(うち無形民俗文化財4件目)、県内での祭りの県文化財指定は粉川祭(紀の川市)やおとう祭(御坊市)、笑い祭(日高川町)などに続き15件目。

 「朝顔に蛙図」は江戸時代の画師、長沢芦雪が6面の襖(ふすま)に描いた障壁画。朝顔のつるが伸び、2匹の蛙が空を見上げている構図。現在は和歌山市の県立博物館で保管されている。

 真妻神社のホルトノキ(樹高20㍍)はヤマモモに似た葉の常緑樹で、地元では神木として崇められていた。県内で数少ない巨樹に成長し、1985年に天然記念物に指定されたが、2024年3月に葉が枯れ、昨年12月に枯死が確認された。細菌感染の「萎黄病(いおうびょう)」の可能性が指摘されていた。

 今回の指定では、すでに無形文化財となっている関口新心流柔術・居合術・剣術、保持者の13代宗家の関口芳夫氏(和歌山市)に加えて、父関口氏から柔道を学んできた正太郎氏(同)も保持者に追加認定された。